「ぜひ、湯本に来てください!」
湯本地区は、移住・定住に向けた取り組みを積極的に行っています。
また、住民の賑わいイベントを開催するなど、積極的に地域が元気になる取り組みを行っています。
今回は、そのキーマンである湯本コミュニティ会議菊池勤事務局長に、湯本地区の移住・定住、賑わいイベントの取り組みについて伺いました。
菊池事務局長が湯本地区コミュニティ会議の事務局長として着任されたのはいつ頃ですか?
「令和2年(2020年)の4月からですね」
令和2年というと、まさに新型コロナウイルス感染症が流行した頃ですね
「そうなんです。それでもその年の秋頃までは、花巻市でもコロナに感染した方がいなくかったので、まだよかったのですが、その年の冬からは新型コロナウイルス感染症の影響で施設が使用できなくなるなど大きな影響がありました」
初めて「ゆもと市」を開催
それでは、なかなか地区の行事などできなかったのではないでしょうか?
「実は、その年の11月に湯本地区に賑わいをつくるイベントとして、初めて『ゆもと市』というイベントを開催しました」
コロナ禍の中で初めての開催ですか・・・なかなか思い切った取り組みだと思いますが「ゆもと市」について詳しく教えてください
「まず、私が着任する2年前に湯本地区コミュニティ会議内に『湯本地区未来会議』という組織が立ち上がりました。これは地区の人口が減少するなか、なんとかして湯本地区に賑わいをつくって、未来の子どもたちのために地区を元気にしていこうというプロジェクトだったのですが、いいアイデアはでるものの、ノウハウがないのでなかなか実行できない状況が続いていました。
そこで、『まずはやってみよう!』という気持ちで地区内外から出店を募り、地域住民が買い物にでかけるという【ゆもと市】を開催することになったのです」
やっと実現したイベントなんですね。苦労したエピソードなどはありますか?
「苦労したエピソードですか・・・、そうですね、先ほどの『湯本地区未来会議』で初めてやることを決定してからわずか2か月で開催までこぎつけたことですかね(笑)雫石町で開催している『軽トラ市』に視察に行ったり、出店者説明会をしたりしたのですが、初めての事なのでメンバーどうしが方向性で衝突したこともありました。いまではいい思い出ですが、おかげでメンバーの結束はより一層固まったような気がします。
先ほど話したように、秋までは花巻市でもコロナに感染した方がいなかったので、マスクの着用や来場者の体温を測るなどの感染症対策を万全にして開催しました。おかげで地区内外から30近くの出店をいただきましたし、約700人の方に来場していただきました。初めてのイベントとしては大成功といっていいと思います」
住民のアイデアで様々なイベントを
ゆもと市のほかにもイベントはあるのでしょうか?
「昨年の夏に、湯本地区全体としては初めての『ゆもと盆踊り』を開催しました。これまでも各集落などで盆踊りは開催はしていたのですが、コロナ禍で開催できないところもあったので、地区全体として初めてやってみました。これもうまくいったと思います」
「それから、冬には子ども向けに『スノーシアター』という屋外での短編映画の上映会をしています。今年は暖冬で雪がなく、『スノー』にはなりませんでしたが(笑)、それでも上映会は行いました。これもたくさんの子どもたちが来てくれました」
豊かな自然や食があって、地区民が温かい「湯本地区」
それでは、移住・定住についてお訊きします。湯本地区が移住・定住に取り組むこととなったきっかけは何かあったのでしょうか
「これまで話してきたように、住民のアイデアで様々な賑わいのイベントが行うことができました。若い方々をはじめこれまで地区行事などに参加していない住民も『自分の地区でなんか面白いことをやっている』と思っているのではないかと思います。そこから『参加してみよう』『スタッフとして関わってみよう』というような意識づけができてくればいいなと考えているのですが、せっかく地区がそのような雰囲気になってきた今が移住・定住事業に取り組むチャンスだと思っています。移住・定住の地として選ばれるためにも『この地区はおもしろそうだ』『地区住民が元気だ!』というのは大きなポイントなのではないでしょうか」
湯本地区は、花巻温泉など地域資源も豊富です
「その通りで、湯本地区には花巻温泉をはじめとする観光資源、広域公園などの自然、工業団地などの働く場所、そして米や野菜などの農業があります。何より地区民が温かい。湯本地区のポテンシャルはすごいものがあると思っています」
具体的にはどのようなことをやっているのですか?
「岩手県の移住促進事業費を活用して、移住者向けの『湯本地区ぐーるぐるマップ』を作成したほか、移住用のホームページを作成、それから首都圏で開催される移住者相談会に湯本地区として参加しています」
これからの移住・定住事業の方向性について教えてください
「おかげさまで『ぐーるぐるマップ』が好評で残部も少ないことから、一部修正をして増刷する方向です。また、今後はぜひ移住希望の方と直接面談するなどして、移住・定住につなげていく取り組みをしたいと思っています。湯本地区の方はみんな温かい方ばかりなので、ぜひ『湯本地区』に来てみてください!!」
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